はじめに
本記事は投資に関する記事です。
資産運用や投資に関する情報を収集していると
「長期間投資を継続すれば、複利効果で資産がどんどん増える!!」
と主張する人をよく見かけます。
「果たして本当にそうなのか?」と疑問を抱いた私は、簡単な計算でシミュレーションしてみることにしました。
本記事では、一定ペースで投資(複利運用)をした場合、
「0万円→1,000万円に要する時間」と「1,000万円→2,000万円に要する時間」
を比較してみます💰
投資については過去記事でも扱っていますので、興味があれば是非ご覧下さい。
後から投資を始めた人が、先に始めた人に追いつくには、どれだけ頑張れば良いか検証した記事↓
投資シミュレーション 計算条件
シミュレーションの前に、まず計算条件を整理します。
複利と単利の違い→複利運用を想定
過去記事の内容と重複しますが、複利と単利の違いを確認しておきましょう。
単利:元本のみに対して利息が発生
複利:元本+利息に対して利息が発生
一般的に株式投資において配当金再投資する場合、複利運用となりますね。
ちなみに国債・社債は単利が多いイメージです。
本シミュレーションでは、株式投資を想定し、複利運用の場合で考えます。
計算条件
シミュレーション時の条件は下記の通り。
今回は3ケース考えてみました。
想定利回りは3%・複利運用とします。
ケース1:毎年50万円(≒約4万円/月)
ケース2:毎年100万円(≒約8万円/月)
ケース3:毎年200万円(≒約17万円/月)
投資期間は超長期を想定し30年間としました。
ちなみに「毎年200万円の投資?少ない額だな!私はもっと入金力あるよ!」という方は、めちゃ凄いので胸を張って下さい。(単純に羨ましい🤤)
投資シミュレーション ケース毎の結果
先に記した3ケースに対してシミュレーションを実施し
「0円→1,000万円に要する時間」と「1,000万円→2,000万円に要する時間」を比較します。
シミュレーションでは、等比数列の和の公式を用いて、複利運用時の資産額をざっくり算出。
計算方法詳細は過去記事をどうぞ。
ケース1:毎年50万円・年利3%で複利運用
ケース1の場合、資産額推移は下のグラフのようになります。
資産額の1,000万円到達は投資開始から約16年後、2,000万円到達は投資開始から約27年後です。
すなわち
0→1,000万円:約16年間
1,000万円→2,000万円:約11年間
となります。
「0円→1,000万円」よりも「1,000万円→2,000万円」の方が5年間も短いことが分かります。
ケース2:毎年100万円・年利3%で複利運用
ケース2の場合、資産額推移は下のグラフのようになります。
資産額の1,000万円到達は投資開始から約9年後、2,000万円到達は投資開始から約16年後です。
すなわち
0→1,000万円:約9年間
1,000万円→2,000万円:約7年間
2,000万円→3,000万円:約6年間
3,000万円→4,000万円:約5年間
となります。
特筆すべきは「0万円→1,000万円」が約9年間に対して「3,000万円→4,000万円」は約5年間と、ほぼ半分の期間であることですね。
同じ1,000万円増やすのに、必要な期間がこれほど変わるとは驚きです。
ケース3:毎年200万円・年利3%で複利運用
最後にケース3のシミュレーション結果も確認してみましょう。
縦軸がケース1,2と異なるので要注意です。(まさか1億円に迫るとは…)
資産額の1,000万円到達は投資開始から約5年後、2,000万円到達は投資開始から約9年後です。
すなわち
0→1,000万円:約5年間
1,000万円→2,000万円:約4年間
2,000万円→3,000万円:約4年間
ーー中略ーー
7,000万円→8,000万円:約3年間
8,000万円→9,000万円:約2年間
となります。
少し極端な例になってしまいましたが、
「0→1,000万円」が約5年間に対して「8,000万円→9,000万円」は約2年間
と非常に短期間ですね。
ここまでくると約2年間で資産が1,000万円増えるのですね。凄いペースです。
シミュレーション結果の整理
ケース1~3の結果まとめ
今回は資産を複利運用した場合のシミュレーションを実施しました。
以下の表に結果を示します。
ケース | 0→1,000万円 | 1,000万円→2,000万円 |
1(投資額50万円/年) | 約16年間 | 約11年間 |
2(投資額100万円/年) | 約9年間 | 約7年間 |
3(投資額200万円/年) | 約5年間 | 約4年間 |
ケース1の場合、
「0→1,000万円」が16年間に対して「1,000万円→2,000万円」は11年間です。
同じ1,000万円を作るのに5年間も期間が短縮されていることが分かります。
利益から利益が生まれる複利運用では、運用期間が長くなればなるほど、加速度的に資産が増加することが分かりました。
本シミュレーションで想定した右肩上がりの相場では、「長期間、投資(複利運用)を継続すれば、どんどん資産が増える」は正しそうです。
私の投資に対する向き合い方
つまり(私のように)資金が限られている人が、投資(複利運用)を行う場合、以下の点に留意すれば良さそうです。
- 最初(0万円→1,000万円)が一番時間がかかる
- 資産が大きくなれば資産増加は加速する
- 投資期間が長期になると運用利益の割合が増える(≒利益が利益を生んでいる)
投資初期は資産が増えず辛いですが、諦めずにじっくり投資を続けたいと思います。
なお本シミュレーションでは右肩上がりの相場(年利3%)を想定しましたが、実際の相場では暴落・暴騰があり、現実とシミュレーション結果は完全には一致しないことを申し添えておきます。
投資は自己責任でお願いします。
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