はじめに
本記事は投資・資産運用に関する記事です。
本記事では積立投資を継続した場合に、何年でお金持ちになれるのかシミュレーションしてみます。
具体的には「運用利回り」「年間投資金額」から資産1,000万円・3,000万円・5,000万円・1億円に到達するのに要する期間を計算してみます🖥️
皆様の中には、資産の拡大を目指して、投資・資産運用に取り組んでいる方もいらっしゃるかと思います。私も細々と積立投資を行っていますが「将来どのくらいの資産になるのか?」が気になりましたので、簡易的にシミュレーションしてみることにしました。
本記事ではその結果を記します。
シミュレーション条件
シミュレーションの条件を示しておきます。
項目 | 計算条件 |
運用方法 | 複利運用 |
投資金額(年間) | 1〜300万円を想定(毎年一定の金額) |
想定利回り(税引き後) | 3ケース(3%,4%,5%) |
これらの条件を仮定し、資産1,000万円・3,000万円・5,000万円・1億円達成までに要する年数を計算してみます。
なおシミュレーションでは等比数列の和の公式を用いています。
(正確な値から少しズレますが、今回のような簡易的なシミュレーションでは大変便利✏️)
詳細は過去記事をご覧下さい。
シミュレーション結果
運用利回り3%・4%・5%の3パターンに分けて結果を示します。
今回もPythonのライブラリであるmatplotlibを使いグラフを作成しました🖥️
運用利回り3%の場合
まず運用利回り3%の時のグラフを見てみましょう。
本グラフの横軸は年間投資金額(万円)、縦軸は資産運用年数(年)を示しています。
カラフルな(?)4本の曲線は、年間投資金額と必要運用年数に対応する資産額を示しています。
具体例で考えてみます。
例えば、年間投資金額が100万円の時、資産が1,000万円になる年数を知りたいとしましょう。
この時、赤の曲線(資産1,000万円ライン)で、横軸(年間投資額)が100万円のとき、縦軸(必要運用年数)は約8.5年と分かります。
すなわち利回り3%・年間投資額が100万円の時、約8.5年運用すれば資産1,000万円に到達するということですね👀
逆に利回り3%・投資期間約8.5年で資産1000万円を作るのに必要な年間投資金額は100万円と分かります。
他の曲線(3,000万円・5,000万円・1億円ライン)についても同様に年間投資金額・資産運用年数・資産額の関係を示しています。
運用利回り4%の場合
運用利回りが4%の時のグラフの見方も同じです📉
グラフの見た目は、運用利回り3%と似ていますが、よく見ると必要運用年数が減少しているのが分かります。
例えば年間投資金額が100万円のとき、資産3,000万円到達に要する運用年数は、以下の通り。
運用利回り3%:約22年(先ほど示したグラフより)
運用利回り4%:約20年
利回りが高ければ、短期間で資産が増加することが分かります。
運用利回り5%の場合
最後に運用利回り5%の場合のグラフも示しておきましょう。
税引き後で5%の運用利回りを長期間確保するのは難しいかもしれませんが、参考情報として載せておきます。
資産1億円をつくるには、運用利回り5%・年間投資金額300万円で頑張ったとしても20年間も要することが分かります。私たちのような庶民には手の届かない世界です😂😂
補足:3次元グラフを描いてみた
ここでは運用利回りも考慮した場合、資産額のグラフがどのようになるのか検討してみます。
数学的にやや発展的な内容ですが、結果のグラフだけでも是非ご覧下さい。
運用利回り毎に検討した理由
これまでは運用利回り別(3%・4%・5%)に分けて検討・グラフ作成を行っていました。
その理由は、運用利回りも考慮すると「資産額」が「運用利回り」「年間投資金額」「運用年数」の3変数からなる数値となり、複雑になると考えたからです。
ですが、ここでは運用利回りも含めて検討してみましょう。
(本編では内容が複雑になるため書けなかったことが、ここでようやく書けます💦)
3次元グラフの作成
前述の通り「資産額」は「運用利回り」「年間投資金額」「運用年数」の3変数で表現可能です。
では視覚的に分かりやすくするため、3変数をXYZ軸と対応させることで、資産額を3次元空間上で表現してみましょう✨
以下がそのグラフになります↓
【本グラフに関する説明】
- グラフ全体が回転しているのは見やすさのため。
静止画像では各曲面の位置関係が分かりづらいですが、回転させることで理解しやすくなりますね。 - 本グラフの曲面は「特定の資産額(1,000万円・3,000万円・5,000万円・1億円)」到達に必要な「運用利回り」「年間投資金額」「運用年数」の組合せの集合を示しています。
- 本編で示した運用利回りを4%で考えた場合のグラフは、この3次元グラフにおいて運用利回り4%で切った断面を見ていることになります。
資産階級別のグラフ
先に示した4つの資産額(1,000万円・3,000万円・5,000万円・1億円)をまとめたグラフでは、曲面同士が重複して見づらいため、資産額毎のグラフも作成しました。
1000万円を示した曲面と1億円を示した曲面を比較すると、後者では前者と比較して「運用利回り」「年間投資金額」「運用年数」が大きなゾーンに位置することが分かりますね。
おわりに
本記事では「運用利回り」「年間投資金額」「必要運用年数」「資産額」の4つの数字を関連付けることを試みました。説明は分かりやすく、グラフはカラフルに見やすくしたつもりですが、いかがでしたでしょうか。
様々なシミュレーションを行う中で、資産形成においては「運用利回りを上げる」or「投資金額を大きくする」or「投資期間を長くする」の3点が重要であることを再認識しました。ですが、運用利回りを自分で完全にコントロールするのは難しいため、私個人としては「リスク許容度の範囲内で最大の金額」を「長期間投資」するのが落としどころかなと感じています。
何事も地道にコツコツ続けるのが大切ですね。
(`・ω・´)
なお、本記事のシミュレーションでは等比数列の和の公式を用いて簡易的に算出しているため、正確な値からは少しズレがあります。その他の内容に関しても、正確性については細心の注意を払っていますが、参考にされる際には自己責任でお願いします。
コメント