はじめに
アクセス(羽幌町)
この記事は北海道北部に位置する、羽幌町・苫前町を旅行した際の記録です。
主に車で移動しましたが、オロロンラインと呼ばれる海沿いの道路を走るのは気持ちの良いものでした。
羽幌町はこのあたりにある町です。
旅行の目的:焼尻島・天売島へ行くはずが…
初めに記しておきますと今回の旅行の本当の目的は
焼尻島・天売島に行くことでした。
しかしながら荒天によりフェリー欠航の為、急遽旅程を変更し羽幌・苫前周辺を巡ることにしました。
焼尻島・天売島へ行こうとしたけど行けなかった人の旅行プランとして、本記事は多少価値のある記事かもしれません。
島に行けないのは残念でしたが、結果として楽しめたので良かったです。
全便欠航は残念ですが、天気ばかりは仕方がないですね
(´・ω・`)
前置きはこのくらいにして以下本文です。
羽幌炭坑跡
概要
北海道において炭坑で栄えた町として有名なのは夕張かと思いますが、かつて羽幌にも炭坑があったようです。フェリー欠航により時間ができたので炭坑跡を訪れてみることに。
ちなみに炭坑跡の写真は全て脇の道路上から撮影しています。その理由は一部区域についてはそもそも立入禁止となっていたこと、および立入禁止ではない区域においても構造物が劣化しており危険と感じたからです。
また、携帯電話はほぼ圏外でした。
貯炭場
まず初めにかつての貯炭場を訪れました。
友人との考察の結果、以下のような用途で使用されていたのではないかと推測。
・2階部分には石炭が保管されている。
・1階部分には貨物列車が入る。
・貨物列車が到着したら、2階から石炭をドサドサーッと落とす。
・列車が出発、石炭を消費地or港を運ぶ。
本当のところはよく分かりませんが、あながち間違ってなさそう…?
看板は傷んでいますが「羽幌鉱業」と読めます。
旧坑道(?)
車を走らせていると斜面にトンネルを見つけました。よく見ると昔の坑道のようです。入り口はコンクリートで塞がれていました(開いていても入る気にはなりませんが)。文字は一部削れていて読めませんが、おそらく「坑炭幌羽」ではないかと思われます。周囲に解説の看板等はなく、掘られた時期、坑道の長さなどの情報は無いですが、明らかに坑道です。
炭坑閉山後、皆から忘れ去られ、ひっそりと朽ちていく運命…
羽幌炭坑鉄道跡
羽幌炭坑跡に向かう道中、鉄道橋のような橋を複数見かけました。
気になったので見てみることに。
例えばこちらの写真。
興味深い点として、
- 橋脚の形状・間隔がバラバラ
- 橋桁の形状がバラバラ
があります。おそらく(これも友人との考察ですが)建設当時、十分な資材・重機がない中で、ありあわせの資材で慌てて建設したのではないかと推測。合っているかどうかは分かりませんが、当時の状況に思いを馳せながら、友達と議論するのは楽しいです。
以上が羽幌炭坑跡を訪れた記録です。
三毛別羆事件 現場
炭坑跡を訪問後は、三毛別羆事件現場に訪れました。
三毛別羆事件とは、大正時代に起きたヒグマにより人々が殺傷された事件です。その内容はWikipediaに詳しく書かれています(事件の描写が秀逸であり、Wikipedia文学として有名なので読まれた方も多いかもしれません)。
事件現場へは羽幌町から車で30~40分の位置にあります。事件現場の手前の数百mだけは未舗装ですが、それ以外は普通の舗装道路で走りやすいです。ここでも携帯電話は圏外でした。
事件現場には当時を再現したヒグマの像があります。
私たちの他に何組か観光客(?)がいました。
現場は薄暗い森の中にあり、確かにヒグマが出てきそうな雰囲気でした。せっかく熊鈴も持ってきたし現場周辺を散策しようかと思いましたが、やっぱり怖くて(携帯電話も圏外ですし)すぐに車に戻りました。
私は事件現場を訪れて、ヒグマが人間を捕食対象とし、食べるために殺害したことへの恐怖を強く感じました。
人間が動物を食べるために殺害するのは(賛否は別として)理解できますが、逆に人間が殺害され捕食されるというのは、私は考えたことがありませんでした。
私は都市で生活する中で無意識のうちに、もはや人間の立場を脅かす動物はいないという気持ちになっていました。事件現場を訪れたことで、その価値観が強く揺さぶられましたね。人間にとって住みやすい都市を拡張し続けてくれた先人達に感謝です。
昔の北海道は、ヒグマに加えてオオカミも生息していたことを考えると、かなり人間にとって厳しい環境だったのではと想像します。
郷土資料館(羽幌・苫前)
羽幌と苫前には郷土資料館がありました。
どちらも町の歴史が細かく紹介されており興味深かったですが、特に印象に残ったのは以下。
羽幌:炭坑についての詳しい解説
苫前:ヒグマに関する解説
苫前郷土資料館に展示されているヒグマの剥製は迫力が凄いです…!
このヒグマは特に大きな個体だったようで「北海太郎」という名前が付けられていました。
ヒグマのところだけ照明が暗かったのでビミョーな写真に…
ですが隣のエゾシカの剥製と比べても、その大きさが分かります。
感想
結果として焼尻島・天売島には行けませんでしたが、炭坑跡、三毛別羆事件現場を訪れることができました。いずれも観光地という感じではないので、一緒に行くメンバーによってはビミョーな空気になるかもしれません。
ですが私たちは大いに満足することができました。島へ行けていたら、おそらく訪れていなかったであろう場所に訪れられたことも何かの縁ですね。道北も道東と同様にアクセスがなかなか厳しいので、訪れる機会は少なくなりがちですが、隙を見てまた行きたいと思います。
焼尻島・天売島にも行きたいし…!
追記:その後無事に焼尻島・天売島へ行った際の記録↓
おまけ(羽幌グルメ:海鮮丼)
羽幌で食べた海鮮丼。ウニ美味しい😋
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